糖尿病性腎症の重症化を予防する ※糖尿病 -国保でHOT情報2018年3月号-

糖尿病と判定される検査項目、空腹時血糖126以上の割合が全国1位の鹿児島県。糖尿病は、重症化すると糖尿病性腎症を発症し、人工透析へ移行する場合もあることから、厚生労働省が糖尿病性腎症重症化予防プログラムを策定している。そこで、国保でHOT情報では糖尿病について、公益財団法人慈愛会いづろ今村病院の鎌田哲郎院長にお話を伺い、3月10日にお伝えしました。

糖尿病は高血糖によりさまざまな合併症を引き起こす

糖尿病とはどんな病気ですか?なぜ治療が必要なのですか?

鎌田先生

糖尿病になると、血液中のブドウ糖濃度が高い状態が長期にわたり続きます。その結果、全身の血管と神経が障害され合併症が起こってきます。(図1)眼底出血や腎臓が悪くなっての血液透析、動脈硬化から起こる心筋梗塞や脳卒中、足切断などがあります。また歯周病や、ある種のがんや認知症も起こりやすくなります。これらは、治療をきちんと続けることで防ぐことが可能です。

透析患者の約半分近くは糖尿病性腎症から

最近、糖尿病性腎症重症化予防プログラムという言葉を耳にしますが、どのようなものですか?

鎌田先生

日本では約33万人の方が透析治療を受けておられますが、そのなかで糖尿病性腎症からの透析が最も多く、約半分近くあります。(図2)毎年1万6000人の方が、糖尿病性腎症のために透析を開始しています。また糖尿病があり、さらに腎臓が悪くなると心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクも非常に高くなります。このような状況を減らそうと、厚生労働省、日本医師会、日本糖尿病対策推進会議が連携して進めようとしているものです。

具体的にはどのようなものですか?

鎌田先生

糖尿病性腎症はきちんと治療をすれば、重症化を予防することができます。そこで一昨年から国保のレセプトと特定健診のデータを基に、糖尿病未治療者や治療中断者、重症化のリスクが高い人を見つけて、保健師が訪問し、医療機関へかかるように保健指導を行っています。(図3)

 

図2
図3

定期的な検査と治療の継続が重要

重要な病気なのに、なぜ多くの人が治療せずにいるのでしょうか?

▲いづろ今村病院の鎌田哲朗院長

鎌田先生

糖尿病の合併症は、重症化するまで自覚症状はほとんどなく、無症状で経過し、気づいた時には取り返しのつかない場合が多いのです。検査でしかわからない場合がほとんどで、定期的な検査と治療の継続が重要です。

具体的に、どうすれば糖尿病性腎症にならずにすむのでしょうか?

鎌田先生

糖の管理、血圧の管理、肥満にならないこと、過去1~2か月間の血糖の状態を示すHbA1cの値を7%未満に保つこと、また血圧を130/80未満に保つこと、減塩などが非常に重要です。(図4)また、早い時期に腎症を見つけることが重要で、そのために尿の微量アルブミンという検査があります。

治療は、糖尿病の専門医、腎臓の専門医、どちらに行けばいいのでしょうか?

鎌田先生

早期であれば糖尿病の治療や血圧管理が重要ですので、かかりつけ医で治療してください。しかし、血糖や血圧コントロールがうまくいっていない場合や腎症がある程度進行している場合には、栄養士による食事指導を受けたり、かかりつけ医と腎臓や糖尿病の専門医が連携をとって診ていくことが重要です。かかりつけ医の先生に相談してみてください。

2018-03-30
カテゴリー: 国保でHOT情報 

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